就職・転職のカギ!ベトナム人向けに履歴書の書き方を徹底解説

就職・転職のカギ!ベトナム人向けに履歴書の書き方を徹底解説

履歴書は、日本での就職・転職する際に必ず企業側に提出しなければならない重要な書類です。しかし、「日本語での履歴書作成が初めてで不安」「正しい書き方が分からない」「どの程度まで自己PRをすべきか」といった悩みを抱えるベトナム人も少なくありません。今回は、ベトナム人が日本で就職や転職する際に役立つ、履歴書の書き方のポイントを徹底解説します。

日本の履歴書の特徴

海外と日本では、履歴書の形式や注意点が異なります。日本の履歴書は、フォーマットが統一されており、手書きでの提出が推奨されます。これは、筆跡から応募者の性格や丁寧さを判断するためです。また、学歴や職歴の記載順序も新しいものからではなく、古いものから記載する点が欧米式と異なります。

英語の履歴書では、最低限の個人情報の記載のみが必要ですが、日本の履歴書では、証明写真の貼付や年齢、性別の記載も求められます。

履歴書の基本ルール

基本ルール

誤字・脱字

誤字や脱字が原因で不採用となるケースは少なくありません。手書きで履歴書を作成する際は下書きしてミスを防ぎましょう。

黒ボールペンを使用

履歴書を書く際には、鉛筆やカラーペンの使用は適切ではありません。黒のボールペンで濃く見やすい文字で書くことが大切です。修正液や修正テープ、取り消し線での修正も避け、間違えた場合は新しい用紙に書き直します。

折らずに保管

A3サイズの履歴書(2つ折りにしてA4サイズ)を使用します。郵送の場合は、A4サイズが折らずに入る角2型の封筒を利用します。面接の際に履歴書を持参する場合は、クリアファイルに入れて状態を保つことが良いでしょう。

最新情報を記入

履歴書には、提出日の日付や最新の職歴、資格情報を記入します。情報が古いと、使い回しとみなされる可能性があります。

西暦・和暦は統一

履歴書内では、西暦(20○○年)か和暦(令和〇年)のどちらかに統一してください。迷った場合は、西暦の下に和暦を括弧書きで記載すると良いでしょう。

基本情報

履歴書提出日は、履歴書を提出する日付(年/月/日)を記入します。 氏名については、「名前」の欄に英語またはカタカナで記入し、「ふりがな」の欄にはひらがなを使用します。姓、ミドルネーム、名をスペースを空けて記入します。

国籍、生年月日および年齢を正確に記入し、性別は選択して○で囲みます。現住所に関しては、日本国内に住んでいる場合は日本語で、海外に住んでいる場合は英語で記入します。電話番号は、海外に住んでいる場合は国番号を付け、メールアドレスは確実に連絡が取れるものを記入します。

写真は帽子は着用せず、ビジネスシーンに適した服装で、3ヶ月以内に撮影されたものを使用してください。日本では、写真に黒または紺のスーツを着用することで好印象を与えます。

学歴・職歴

学歴は、「学歴」という見出しの下に、時系列で記入します。原則として、最終学歴の一つ前から記載することが一般的です。最終学歴とは、最も高い教育機関を指し、例えば大学卒業後に日本語学校に通った場合でも、大学を最終学歴とします。学校名は正式名称で記入し、学部や学科も明確に記します。入学と卒業(見込み含む)の年月は正確に、そして中退した場合は「中退」とはっきり記載します。ベトナムの大学名は、英語名称も併記することが望ましいです。例えば、「ハノイ国家大学 経済学部 経済学科 2023年卒業(Hanoi National University, Faculty of Economics, Department of Economics, Graduated in 2023)」のように記載します。

職歴については、「職歴」という見出しの下に、時系列で記載します。最初に勤めた会社から記入し、入社年月、会社名の正式名称、所属部署と役職、退社年月と退職理由(一般的には「一身上の都合により退職」など)を記載します。在職中の場合は「現在に至る」とし、詳細な仕事内容や成果を記述することで、スキルや経験を具体的にアピールします。

免許・資格

履歴書に記載する「免許・資格」では、正式名称を使用し、取得年度を明記します。最新の資格から時系列に並べ、志望する企業や職種で特に重要な免許・資格を上位に配置することが重要です。勉強中の資格も「取得予定」として記載し、学習意欲を示せます。免許や資格がない場合は、「特になし」と記入して空欄を避けます。

志望動機

志望動機を書く際は、応募企業に対する具体的な興味や目標を明確にし、自身の経験やスキルがどのように貢献できるかを織り交ぜて記述します。企業独自の強みに触れ、その中で自分が果たしたい役割や目標を具体的に述べることが重要です。一般的な内容ではなく、応募企業に特化した内容を心がけ、「貴社」の表現を使用し、自身の言葉で熱意を伝えましょう。

自己PR

自己PRでは、自分の強みや特技を明確にアピールすることが重要です。まず、自己分析を通じて、自分がどのような人物で、どのようにして企業に貢献できるかを客観的に把握しましょう。この過程で、自分の性格、考え方、これまでの成果や経験がどのように職場で活かせるかを明確にすることが大切です。

本人希望欄

本人希望欄は、希望職種や入社可能日など、自身の条件や希望を企業に伝える部分です。複数職種がある場合の希望職種や、連絡可能な時間帯、譲れない条件があれば記入します。ただし、給与や待遇に関する希望は書かず、「貴社の規定に従います」とするのが基本です。

履歴書の具体例

履歴書では、学歴や特技、趣味を生かして自己PRを強調することが大切です。未経験の分野でも、学生時代に培ったスキルや取り組みを具体的に記載し、ポテンシャルをアピールしましょう。

まとめ

今回は、ベトナム人向けの就職・転職における履歴書の書き方を徹底解説しました。日本での就職活動で重要な書類となる履歴書を書く際、独自のルールやマナーが数多くあります。ぜひ本記事を参考にして、日本での就職活動を成功に導きましょう。