jNaviでご紹介する日本のビジネスに関する記事、今回は仕事場だけでなく、生活の中でも大切になる「あいさつ」についてアドバイスをします。関連記事は以下をご覧ください。
別記事:日本の会社で働くうえで「気をつけるべき10のこと」
カテゴリー:仕事
あいさつ
あいさつのポイントは次のとおりです。
- 明るい声で、相手の目を見る。
- 声の大きさは、TPOに合わせる。
- 何かをしながら (例:キーボード打ちながら)、あいさつをせず、手を止める。
- 立場によって、あいさつのことばが違うことを知る。
- コート、マフラーを着ているときは、脱いで、あいさつをする。
会社
「おはようございます」「おつかれさまです」
時間によって、あいさつが変わります。
AM6時~10時は「おはようございます」、AM10時からは「おつかれさまです」
✖「ごくろうさま」は、目上の人が部下に対して使うので、若い人は使いません。
「よろしくおねがいします」/「かしこまりました」(わかりました)
おねがいをするとき、されるときに。
✖「よろしくです」✖「了解です」✖「なるほどです」は、ビジネスで使うのは、正しくありません。
「行ってまいります」/「もどりました」
あなたが会社から外出、帰ってきたときに。
△「行ってきます」/△「帰りました」でも良いですが、少しビジネス的ではないです。
上司が外出、帰ってきたときには、「行ってらっしゃいませ」/「おかえりなさいませ」とあいさつをしてください。
「失礼します」/「失礼しました」
部屋の出入りのときに。ちなみに、ドアノックは3回が正しいです。
✖ドアノック2回は「トイレに人がいるかどうか」確認するためで、失礼になります。ドアノックを3回し、部屋にいる相手の「どうぞ」という声が聞こえたら入ります。
ノックはゆっくりと、「コンコンコン」とはっきり聞こえるように、ならします。ドアを閉めるときには、大きな音がしないよう、ゆっくり閉めます。
「お先に失礼します」/「おつかれさまでした」
オフィスから家に帰るときは、必ず「お先に失礼します」とあいさつをします。相手が先に帰る場合には「おつかれさまでした」とあいさつをします。
「良い週末をお過ごしください」
週末など、お休みの前は、「ゆっくり休んでね。」「どこか行くの?」と聞かれることがあります。目上の人に対しては「良い週末をお過ごしください」、どこか旅行に行くことを知っていたら「お気をつけて行ってきてください」とあいさつします。
「お大事にしてください」
もし目上の人が、具合が悪くて、早く帰ったり、病院に行くときには、このことばを伝えます。
エレベーター
会社のエレベーターで、上司と乗るときにも、ビジネスマナーがあります。
「上座」(目上の人のポジション)、「下座」(目下の人のポジション)も理解しましょう。
エレベーターは、先に入る
上司とエレベーターを待っているときは、先に入り、階数を押します。「開」のボタンを押したまま、上司が入るのを待ちます。(間違えて「閉」ボタンを押さないようにしてください)
エレベーター内では、階ボタンの前に立つ
エレベーターに入ったら、階ボタンの目の前が下座になります。もし上司がそこにいたら「(私が)替わります」と伝え、移動してもらいます。
目上の人に先に降りてもらう
エレベーターが到着したら、「開」ボタンを押し、さらに、エレベーターのとびらが、閉まらないように、手で押さえます。
長くなる話をしない
エレベーター内では、長くて1分ほど、いっしょの時間になるだけなので、プライベートな話や仕事の相談など、長くなる話は、しないようにしましょう。
✖「昨日何をしてましたか?」✖「仕事の相談なんですけど・・」
「今日は天気がいいですね」「今日はあついですね/さむいですね」という内容が一番自然です。
名刺交換
名刺交換には、たくさんのポイントがあります。
- 名刺交換は目上の人が先に行う。
- 名刺は相手が見やすい向きにして渡す。
- 相手の名刺は両手で、「ちょうだいします」と言いながら受け取る。
- 相手の名刺よりも、自分の名刺を低くして渡す。
- 相手の名前を読み上げて、呼び方を確認をする。
- 受け取った名刺は、机の上にならべる。
- 相手が1名の場合は名刺を名刺入れの上にのせる。
- 相手が2名以上の場合は、席の順番にならべる。
- 会議が終わるまで、名刺は名刺入れに入れない。
「はじめまして、〇〇株式会社のグエン・ニャット・バンと申します。」
「(名刺を)ちょうだいします」
「お名前は△△さんですね、本日はお時間をありがとうございます。」
このあいさつの流れが、理想です。
なお、お客さんが自分の会社にきたときには、
「本日は、ご足労いただきありがとうございます。」
「(イスに)おかけください」
と言うと、とてもgood!な「あいさつ」です。
✖「おすわりください」はNG、目上の人が使うことばです。
アルバイト先
「おはようございます」「おつかれさまです」
アルバイト先のお店では、スタッフ同士のあいさつは、朝、昼、夜でも「おはようございます」ということがあります。これは日本の不思議な文化ですが、覚えておきます。
多くの場合は「おつかれさまです」というあいさつが一般的です。
「いかがなさいましたか?」
「あいさつ」とは少し違いますが、相手に話しかけるときに、ていねいな言い方です。
✖「どうしましたか?」✖「どうされましたか?」などは、ビジネスマナーとして正しくありません。
「お名前をうかがってもよろしいですか」
アルバイト先ではじめて会うスタッフや、お客さんに使うことばです。あいさつのあと、この表現を使うと良いです。
✖「誰ですか?」✖「お名前は何ですか?」というフレーズを使う人が多いですが、ビジネス向きではありません。
まとめ(プライベートのときは・・)
これは、正しいマナーがないのですが、一般的に、日本人は仕事以外の場所で、会社の人と偶然会ったときに、あまり話をすることが好まれません。
Q.お休みの日に上司と会ったら、どうしますか?
という質問に日本人は、さまざまな考えを持っています。
- A.上司がいたら、名前を呼んで、あいさつをして、話をします。
- A.上司が誰かといっしょにいるときは、あいさつだけして、すぐに去ります。
- A.上司に気づかないふりをして、その場を去ります。
- A.上司が知らない人と歩いているときは、あいさつはせず、軽く会釈だけします。
- A.上司が話しかけてきたら、こちらからも話をします。
ここで大切なのは、日本の文化「空気を読むこと」です。上司はプライベートの時間を大切にしたい人もいますし、あまりプライベートな関係を知られたくない人もいます。
あなたが好きなアイドルのコンサートで、もし上司と出会ったら、うれしいかもしれません。しかし、あなたの上司は「はずかしい」「会ったことを、だれにも話さないでほしい」と思うかもしれません。
ただしい「あいさつ」のルールはないのですが、
上司と目が合ったら「会釈」だけ、声をかけてくれたら「あいさつ」をする。
これが一番良いかもしれません。これは、あなたと上司の人間関係に合わせて「あいさつ」をしてください。