先週、日本で悲しいニュースがありました。
日本の茨城県の海へ遊びに来ていたベトナム人の男女2人が海に流され、そのうちベトナム人女性(23才)が13日に見つかり、死亡が確認されました。(参考元:首都圏NEWS WEB(8月13日))
亡くなった方のご冥福をお祈りします。
日本では毎年、こうした海や山でのレジャーの事故がニュースになります。日本で「おでかけ」をするうえで、気を付けたいことを、いま一度お伝えします。
日本で多い事故
下のリストは、日本で毎年死亡事故が起きる場所です。楽しいレジャーですが、「自分は事故にあわない」と思わず、安全には注意して、行動してください。
- 海、海水浴場、プール
- 川(釣り、キャンプ)
- 山(ハイキング・キャンプ)
特に夏に多いのは、海や川での「水の事故」です。警視庁のデータによれば、毎年数百人の人が、水の事故によって死亡しています。また、こうした事故は、子どもよりも、大人が死亡するケースが多いため、みなさんにも関係があることです。
それぞれの場所において、命を守るために大切なことを知っておいてください。
気を付けるべきこと
海、川、山において気を付けることは、共通することがあります。
- 天気予報を確認し、天気が悪いときは海、川、山に行かない。
- 日本人の知合いと行くか、遊びに行く場所を知らせ、危険がないか確認をしてもらう。
- 「立入禁止」「遊泳禁止」と書かれたエリアには絶対入らない。
- 子どもは1人にせず、大人でもなるべく1人で行動しない。
- 事故が起きたら「110」をダイヤルして、警察を呼ぶ。
これらに加えて、それぞれの場所での注意点は次のことです。
海、プールでは・・・
- 波が高くなったり、足元が深くなったりしたら、足がつくところに戻る。
- 体調が悪い、体がおかしい、と感じたら、泳ぐのをやめる。
- お酒を飲んだときは、泳がない。
海やプールには必ず「ライフセーバー」がいますが、全ての人を見守ることができません。また、外国人向けに、多言語で注意をしてくれるところは少ないです。海やプールに行くときには、体調に気をつけ、ふざけて遊んだり、無理をしたりしないように、気を付けましょう。
川では・・・
- 黒い雲が見えたり、雨が降ったりしたら、川に近づかない。
- 川の流れが速くなったり、木が流れてきたときは、川に近づかない。
- ライフジャケットがあれば、必ず着る。
川は、海よりも水が少なく、安心だと思う人が多いのです。しかし、川は山の中に多いため、逃げるところが少なく、雨などにより、急に水の量が増えたりして、とても危険です。川の流れや、流れてくるものの変化に気を付けます。
「川は浅い」「川は流れが遅い」と思って入ったら、実際は深く、流れが速いことが多いので、溺れてしまう人が多いのです。
最近は実習先の日本人上司と、魚釣りに行く人が多いようですが、こうした事故にあわないよう、必ず上司の方の指示を聞くようにし、1人で行動しないようにしましょう。
山では・・・
- 自分の体力、経験にあった山を選ぶ。
- 山登りにふさわしい服を選ぶ(靴、肌を出さない服など)
- 山登りのコースを確認し、わからなくなったときは、正しいコースに戻る。
- 山で遭難したときは、自分たちで下りようとせず、助けを待つ。
- 助けを呼ぶために、携帯電話などの通信ツールを持ち歩く。
- 山で迷ってしまったときのために、非常食、救急セットを持ち歩く。
山は、慣れていない人にとって危険な場所です。山登りの経験がない人だけで行動するのは、やめましょう。また、「山に登りたい」と考える外国人が増えていますが、「山登りの服を理解できていない」外国人が多いことが、問題になっています。
半袖、半ズボン、サンダルで、何も持たずに山登りすることは、自分で危険な状況に追い込んでいることと同じです。山では、どんなケガや事故があるか、わかりませんので、注意してください。
もし事故にあったら・・・
もし事故にあったときは、次のことを思い出してください。
助けを呼ぶ
日本語が分からない人でも、知っておくべきです。
「だれか(Dareka)!」「たすけて(Tasukete)!」
この2つは必ず覚えてください。
警察を呼ぶ
携帯電話を持っていたら、すぐに警察を呼びます。どこにいても、まずは「110」をダイヤルして助けを呼びましょう。日本語が苦手でも、次のことを伝えることができるようにします。
- あなたの名前は?
- どこにいる?
- 何人?何の事故?ケガのようすは?
例:「私はグエンです。救急です。〇〇(場所)のビーチにいます。」
例:「友だちが3人ケガをしました、2人は会話ができません」
例:「救急車をおねがいします」
日本語が使えなくても、通訳につながることもありますので、命にかかわる事故のときは、とにかく「110」に電話をしてください。
落ち着いてゆっくり話せば、警察の人は理解してくれます。「110」という番号も必ず忘れないでください。
電波を確認する
また、山や川にいると、電話がつながらないエリアもあります。こうした場所では、「どこのエリアでつながるか」「どのキャリア会社のSIMでつながるか」目的地に向かうまで確認を取ると良いです。
なお、「110」につながった場合は、電話が切れないように、立ち止まって、話します。つながらない場合は、SIMのキャリアによって電波の強さが違うことがあるので、全員の携帯電話から「110」に電話してみてください。
自ら身を守る
海や川で溺れてしまったら、次のことを思い出してください。
- 「背浮き※」をしながら、体に空気をためて、助けを待つ。
- 手足を広げ、体の力を抜く、クツは体が浮きやすくなるので、はいたままにする。
- 体力がなくなるので、何回も助けて!と叫んだりしない。
- 周りにペットボトルなどのモノがあれば、むねにおき、両手でかかえる。
※背浮きの説明動画はこちら
YouTubeチャンネル B&G水辺の安全教室プログラム
背浮きは、今日本で話題になっている、身を守る方法です。大事なことは、しっかりと「あごを上げる」ことだそうです。
こうしたシチュエーションでは、あわててしまいますが、体の力を抜くことを意識しましょう。
また、周りにいる人は、溺れている人を助けに海や川に入らず、助けを呼んだら、溺れている人を見失わないようにしてください。また、ペットボトルなどの浮きやすいものを、投げてあげることも良い方法です。
まとめ
事故が起きてしまったら、この記事のことを思い出してください。そして一人でも多くの人に広めてほしいと思います。jNaviはこれから、こうした事故や、台風、地震のときの対策を紹介していきます。
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