今回は、日本の交通についてお話をします。日本には、たくさんの乗りものがありますが、日本で生活するうえで知ってほしいこと、気をつけてほしいことを書きたいと思います。
日本の交通について
日本の人はふだん、何を使って移動しているでしょうか。電車、バス、車、自転車、仕事をしている人は出張などで新幹線をメインとして、使っています。日本では、オートバイクに乗る人は、あまり多くはありません。その代わり、日本では、自転車に乗って、移動する人が多いです。
日本にはタクシーがありますが、世界とくらべても、とても高いことで知られています。ベトナムでは、タクシーに乗ると、メーターが6,000~10,000VNDからスタートしますが、日本では700円~(150,000VND~)くらいからスタートします。
また、Grabは日本には来ていないので、タクシーをいつも使う人は、少ないです。日本の人は海外に行くと、現地のタクシーの安さに、とても驚くのです。
日本の電車を使う
日本で生活すると、みなさんがよく使う乗りものは「電車」だと思います。日本は世界でも「電車の国」と呼ばれるほど、どこにいっても電車に乗ることが多いです。「東京駅」は、そんなたくさんの電車が通っている、日本の中心です。東京駅は1920年ごろに出来ましたので、約100年の歴史があります。
また、新宿駅はギネス記録を持っています。それは「世界で最も忙しい駅」、つまり「1日あたりに駅を使う人の数が一番多いこと」で認められました。1日350万人以上の人が新宿駅を使います。これはハノイ人口の50%の人が、一つの駅に集まることと、同じです。すごいですよね。
日本の電車のすごいところは、こんなに多くの人が使っているのに、決まった時間に電車が動き続けていることです。これを「ダイヤ」と呼びます。日本の電車は、だいたい3分以上の遅れがあると、駅のスタッフから「遅れてしまい、申し訳ありません」とアナウンスがあります。それくらい時間にきびしいのです。
ただし日本の電車は天気や、事故で遅れたり、しばらく動かなくなってしまうことが、よくあります。なので、いつも情報をチェックしておくと良いです。Twitterには「電車の情報を知らせる」アカウントがあり、フォローすれば、最新の情報を確認することができます。
電車情報のTwitterをみる
日本の電車は、様々なルートが重なりあって、出来ています。たとえば「新宿駅」や「東京駅」は9つの電車ルートがあるため、乗りかえるのに、とても苦労します。大きな駅は、はじめての日本人にとっても「迷路」です。
駅はとても広いので、時間には余裕をもって、電車を使いましょう。チケットを買うところでは、駅のスタッフを呼び出すことができるボタンがあります。わからないことがあれば、駅のスタッフ聞いて下さい。また次のサイトを使って「行き方」を調べることもできます。
電車を乗りかえるのに、5分以上、歩かなければならない駅もあります。たとえば、東京駅の「中央線」から「京葉線」の乗りかえです。もし、東京駅からディズニーランドに行くときには「京葉線」を使いますので、この長い「乗りかえの道」を、歩く練習をしておきましょう。
日本の交通ルール:電車
日本の交通ルールやマナーはとても多いです。とくに電車は、人がたくさん乗りますので、周りの人に、気をかけることが大切です。日本では電車でのトラブルが、多くありますので、使うときには注意してください。たとえば、次のようなルールです。
- 電車を待つときは、線路に近づかず、黄色い線より下がって、列にならびます。
- 乗るときは、電車から降りる人を待ってから、電車に乗ります。
- 電車の中では、電話で話してはいけません。またスマートフォンは、マナーモードにして、音を出してはいけません。
- 電車の中で写真を撮ったり、大きな声で話をしてはいけません。
- 電車に人がたくさんいるときは、ドアの近くに立ってはいけません。人が乗ったり、降りたりするのに、邪魔をしてしまうからです。
- 雨の日は傘を持つ場所に気をつけます。気づかないうちに、傘を、人にあててしまうことがあります。
日本は、多くの人が電車を使って移動するので、朝と夜は、たくさんの人がいます。もし、どこかに遊びに行ったりするときは、混んでいない時間を選ぶと良いです。(混むのは朝の6時~8時、夜の18時~20時くらいの時間)
最近日本では「電車の時間をずらして」乗ることをプロモーションしています。これを「時差Biz」といいます。
なお、日本では、お酒を飲みすぎた人が電車で寝たり、騒いだりすることがあります。こうしたときは、駅のスタッフの人に知らせたり、違う電車に乗りかえてください。電車や駅でトラブルやケンカになると、逮捕されることがあります。
また、日本では痴漢(相手の体をさわる)にあうかもしれません。女性には、女性専用の電車もあるので、気になる人は探しておきましょう。痴漢にあったら、必ず周りの人に助けをもとめてください。
日本の交通ルール:自転車
みなさんが日本に行ったら、バイクは運転免許証がないと、乗ることが出来ませんので、自転車に乗ることが、あるかもしれません。自転車にも、たくさんのルールがあるので、必ず知っておいていください。
自転車は日本では「車と同じもの」として考えられます。日本の道路には「車の通行禁止」の場所がありますが、ここでは自転車も通ることができません。自転車を降りて、歩いて通行することは出来ますので、覚えておいてください。(下の写真の「自転車を除く」は「自転車は通ってもよい」という意味です。)
また、自転車は、夜の間はライトを付けて走らないと、必ず警察に止められてしまいます。「ライトがこわれているから」という理由は聞いてもらえません。
そして、2人乗りも、絶対にしてはいけません。ベトナムでは、4人や5人乗りのバイクを見たことがありますが、日本では、やらないでくださいね。
日本の交通ルール:バス
日本のバスは、お金を①「乗る前に払う」とき、②「降りるときに払う」とき、の2つのパターンがあります。バスを使うときには、確認をしましょう。また、降りるときには、バスの中にあるボタンを押すと、バスが止まります。押さないと、止まらずに走り続けてしまうので、気を付けましょう。
電車のルールと同じものが多いですが、バスだけのルールもあります。それは「バスが走っているときは、ドライバーに話しかけてはいけない」ということです。何か聞きたいことがあれば、バスが止まっているときにしてください。
また、バスは大きくゆれるので、走っているときは必ず座るか、つり革や、手すりに、つかまるようにしてください。バスのドライバーは、お客さんの安全を確認してから走ります。席が空いているときは、すぐに座りましょう。
電車も同じですが、バスは車内で食べたり、飲んだりしてはいけません。とつぜん、車両がゆれたりすることもあり、食べものや飲みものを、こぼしたり、落としたりしたら、まわりの人とトラブルになるかもしれませんので、注意してください。
ICカードの利用
電車やバスを利用するときは「Suica」や「PASMO」と呼ばれるICカードが便利です。外国人の方でも誰でも買うことが出来ます。なお、2019年9月からは、外国人旅行者向けに、28日間だけ利用できる 「Suica」と「PASMO」 が新しく出るそうです。
「Suica」はJR(Japan Railways)が、「PASMO」はJR以外の電車、バスの会社が作っている違いがあります。その他に大きな違いはなく、この2つは、どこでも使うことができます。
乗りものの未来「リニアモーターカー」
日本の乗りものは、新幹線が有名です。これは電車よりも早く、時速200~300kmで走る乗りものです。遠いところへ行くのには、新幹線が便利です。この新幹線のスピードをこえる乗りものが、今日本で作られていることを知っていますか?
それは「リニアモーターカー」です。リニアモーターカーは時速600km以上のスピードで走るため、これまでの半分以下の時間で移動ができます。リニアモーターカーは、2027年に、東京~名古屋のルートが、はじめにできる予定です。
実はこのリニアモーターカー、山梨県にある「リニア見学センター」でそのスピードを見ることができます。もし興味がある人は見に行ってください。
日本に来たら、たくさんの乗りものに乗ることが出来たら良いですね。