卒業、退職、帰国・・・。人との出会いがあれば、必ず別れもあります。
日本にいるみなさんも、いつかはベトナムに帰ってくる日が来ると思います。そのとき、知っておきたい「別れのあいさつ・マナー」について紹介します。
お別れのあいさつ
どこの国でも同じだと思いますが、お別れのあいさつは、なるべく、その人の目の前で、1人1人と直接あいさつすることが望ましいです。お別れのあいさつに使えるフレーズを日本語で覚えておきましょう。
全員の前でスピーチ
「みなさん、この度のお時間をいただきありがとうございます。このたび、私はベトナムに帰ることになりましたので、最後のあいさつを申し上げます。みなさんのおかげ、今日までの~ヵ月(~年)を無事に過ごすことができました。」
色々とご迷惑をおかけしたこともあったかと思いますが、みなさんに良くしていただいたこと、心から感謝しています。ここで経験したことは、私の人生にとって一生の財産となりました。
皆さんから、いただいた”ご恩”は、一生忘れません。 いつかこの”ご恩”をみなさんに返せる日が来るように、これからも頑張りたいと思います。みなさん、どうかお体には気を付けてください。本当にありがとうございました。」
「みなさん、この度のお時間をいただきありがとうございます。」
お別れのあいさつを伝えるために、みなさんが集まってくれたことに対して、お礼を伝えます。
「このたび、私はベトナムに帰ることになりましたので、最後のあいさつを申し上げます。」
どうして、集まってもらったか、その理由を説明をします。
「みなさんのおかげ、今日までの~ヵ月(~年)を無事に過ごすことができました。」
どのくらいの期間在籍していたのか、伝えることで、相手にあなたとの時間を想い返すことができます。
「色々とご迷惑をおかけしたこともあったかと思いますが、みなさんに良くしていただいたこと、心から感謝しています。」
「ご迷惑をおかけした」と、へりくだる表現を入れることが日本的な言い方です。しかし、これ以上に「心から感謝をしている」気持ちが強いことを伝えます。
「ここで経験したことは、私の人生にとって一生の財産となりました。皆さんから、いただいた”ご恩”は、一生忘れません。」
この言葉を使えることができたら、完璧です。あなたにとって、どれだけ貴重な経験だったか、感謝をしているか、100%の気持ちを伝えることができます。
「いつかこの”ご恩”をみなさんに返せる日が来るように、これからも頑張りたいと思います。」
いつか、お世話になったみなさんに、会いたい、またお礼がしたい、という決意を伝えます。
「みなさん、どうかお体には気を付けてください。本当にありがとうございました。」
相手の健康や幸せを祈ることを伝え、最後にもう一度お礼を言って、スピーチを終えます。
スピーチのときには、緊張してしまうこともありますので、紙に書いて読みながら伝えることでもOKです。大切なことは、お世話になったみなさんの目を見ながら伝えることです。大きな声で感謝を伝えてください。
個人に対するあいさつ
全員の前であいさつするほかに、お世話になった人には、個人的にあいさつをしましょう。
「〇〇さん、お疲れさまです。今少しお時間よろしいでしょうか。」
仕事中のあいさつの場合には、今相手が話ができる状況か、聞きましょう。
「今日で最後の出勤日となりました、今まで本当にありがとうございました。」
話したいことの内容を、短く伝えます。
「〇〇さんには、△のことで、お世話になり、本当に感謝しています。」
その方とのエピソードを交えて、感謝を伝えます。
「お身体には気を付けてください。今日で”さよなら”ではなく、またお会いしたいです。」
相手の健康を願い、また会いたいことを伝えます。
「もし機会があったら、ベトナムに遊びに来てください。私が案内します。」
自分の国に遊びに来てほしいと伝えることで、相手への親近感を伝えることができます。
気を付けること
- 上に書いたフレーズだけでなく、あなたと会社の人が知るエピソードを話しましょう。
例:「みなさんと行った旅行は本当に楽しかったです」
例:「みなさんと食べた〇〇の味を忘れられません」
例:「入社した日にお金を忘れてしまって、社長からお昼代を借りたことがなつかしいです。」 - お別れの時に、会社の悪いこと、キライなところ、などを言うことは良くありません。
- スピーチは3分以内におさまるように、話したいことをまとめましょう。
- 最終日は何かと忙しいので、あいさつの時間が取れるように仕事は終わらせましょう。
お世話になった人が最終日のとき
あなたのお世話になった人が会社を辞めるときなどには、以下のフレーズを伝えることが良いでしょう。
- 「今日まで本当にお疲れ様でした。」
- 「〇〇さんがいなくなると、とてもさみしいです。」
- 「〇〇さんがいなくなる分、わたしはもっとがんばります。」
- 「これからの〇〇さんのご活躍を祈っています。」
お別れの手紙メール
お別れのあいさつは、直接会うことができないこともあると思います。そんなときは、お手紙やメールで感謝を伝えましょう。もしかしたら会える時間を作ってくれるかもしれませんので、手紙やメールは日本を離れる1ヵ月~2週間前くらいに連絡するのがマナーです。
〇〇さん
お久しぶりです。以前△△でお世話になりました、グエンです。
このたび、私グエンは~月に母国のベトナムに帰ることになりましたので、ごあいさつ申し上げたく、誠に失礼ながら、手紙(メール)にて連絡しました。
これまで~(ヵ月/年)の日本生活は、あっという間で、今日まで無事に過ごせたことをうれしく思います。しかし、日本を離れることがさみしい気持ちもあり、色々な感情があります。
〇〇さんには、大変よくしていただき、心から感謝しています。私が日本で楽しく過ごすことができたのは、〇〇さんのおかげです。
本当は直接ごあいさつをしたかったのですが、また会える日が来ることを信じています。どうかお体には気を付けて、また元気にお会いしましょう。
ベトナムに帰ってからも、この連絡先は使えますので、これからもやり取りができたらうれしいです。Nguyen@gooogle.com
もし機会があれば、ベトナムに遊びに来てください。
グエン
手紙には、はじめに「拝啓」終わりに「敬具」と付けることがありますが、ビジネスなどにおいては、必ずしも必要ではありません。
まとめ
ここで紹介したフレーズは、あくまで参考にして、自分のことばで伝えられるようにしましょう。参考にしていただけると、うれしいです。